株式会社都では、健康アドバイザーの育成にも力を入れて取り組んでいます。単なる知識やスキルのインプットにとどまらず、仕事に向かう姿勢や社会人としてのあり方にも触れながら、一人ひとりの成長を促す仕組みを整えています。
株式会社都における教育の考え方や、健康アドバイザーに求められる姿勢などを紹介します。
2023.4 求人情報ウェブサイト 「Wantedly(ウォンテッドリー)」の取材記事より。
大切なのは「なぜ?」と疑問を持つ視点
――望月社長が健康アドバイザーの育成において大切にしていることを教えてください。
まず当社のメンバーたちにいつも伝えているのが、日常的に「疑問を持つ」習慣を持ってほしいこと。目の前の出来事をただ受け入れるのではなく、何が間違っているのか、何がおかしいのかという観点から、すべてにおいて疑問を持ちましょう、ということです。
最近ですと、たとえば認知症の薬が開発されたというニュースがありました。このニュースを聞いて、単に「良かったね」で終わらせるのではなく、「なぜ?」と考えてみてほしいのです。
認知症の治療薬は、今のところ初期にしか用いることができず、進行を遅らせるのみで、症状を完治させることはできません。そもそも認知症は、脳に血液が回らないために細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったりしたため障害が起こる病です。ここで「なぜ?」を働かせると、薬は血液が届く場所に効くわけですから、細胞が萎縮して血液が回らない場所にはどうやって薬を届けていくのだろうか。このようなイメージで、どんどん疑問を持ってもらいたいのです。
世の中に存在する解決されない問題の大半は、多くの人たちが疑問を持たなかったり、深く考えないことに起因しているのではないかと思います。それは当たり前の事なのだからと世間の風潮に流されてしまわず、「どうしたら解決策を見出せるのか一旦、立ち止まって考えてみる」ことに意味があるのだと考えています。
当社は、健康に関わる仕事をしています。患者さんの相談に対しても同じで、その方の生活習慣や背景などにも目を向け想像力を働かせながら、悩みを解消するために必要なことは何か、「意識的に」考えてもらう姿勢を大切にしています。
――健康アドバイザーの仕事において、「一人前」とされる基準はありますか?
まず、健康アドバイザーの仕事に“完成形”はありません。なぜなら、健康は人によって失い方が異なりますし、常に新しい情報が更新されているからです。そのような意味で、新たな情報への対応力を持ちながら、柔軟にアップデートできる人材が、「一人前」なのかもしれません。
――日常の教育に関しては、どのような方針で進めていますか?
私は、教育とは「教える」ことではなく「学ぶ」ことだと考えています。つまり、本人の学ぶ姿勢が大切であり、本人が疑問を持ったときに、はじめて学ぶことができるのだと思います。当社の教育方針は「生き方を学ぶ」ことです。そのような考えに立つと、逆に先輩が新人から学ぶこともあるかもしれませんね。
学ぶ姿勢があれば、スピードの速さに違いはあるかもしれませんが、誰でも一人前になれます。
当社は若手のメンバーでも、疑問に思ったことを素直に聞きに来る風土がありますよ。一方で、経験を積んでくると、自分が知っていることは相手も知っているだろうという対応をしがちになりますが、そのような場面を目にしたときは、自分の考えに慢心せず「相手は学ぼうとしているのだ」という原点を忘れないようにと伝えています。
学びつづける姿勢が人生を豊かにする
――株式会社都では、未経験の方の入社を歓迎していますが、その理由を教えてください。
当社が推奨する「内臓トレーニング」は私が考えた方法ですので、世間一般に周知されているわけではなく、いわば全員が未経験者なわけです。したがって、疑問を持って解決していこう、世の中の役に立とうという姿勢があれば、どなたでも活躍できる会社だと考えています。
望ましい経験をあえて挙げるとすると、本人が病気を患ったことがあったり、家族の看病・介護や、死に向き合ったことがある方のほうが当社にマッチしやすいかもしれません。なぜならそのような経験をされた方は、病と向き合う痛みを分かっていて、相手の痛みにも向き合えるからです。
「健康のありがたさ」を理解されている方は、そのような視点を業務に活かせるでしょう。
――健康アドバイザーにはどのような姿勢が求められていると思いますか?
多くの人が気づいていないものの、知っていれば自分の健康や家族の健康を守ることにつながる情報を、積極的に伝えられるような勉強を続けてほしいと考えています。
実は当社では、2年前に「都はIT企業になる」と宣言し、ITの活用に注力しています。その当時は、コロナ禍の真っただ中で直接患者さんとの交流が難しい状況でした。
どうしたら上手く情報を伝えられるのか思考錯誤する中、全くの素人だったスタッフがオンラインで情報を伝える手段を考え、数百本の動画の制作を行いました。逆風をばねに1つの発想の転換期だったと思います。
最近では動画プラットフォームを構築し、内臓トレーニングもちろん、健康に関する動画制作を行うなど、たくさんの方々が抱える疑問や悩みを、効率的かつ効果的に解決できるようなサービスを展開しています。
みなさんは「治る病気」と「治らない病気」の違いを考えたことはありますか?
簡単に述べると、治療が終了して病院に行かなくなる病気が「治る病気」です。一方で、治療に何年も費やす病気は「治らない病気」だといえます。そのようなことに違和感や疑問を持たないのは残念なことです。そして、多くの人たちが自分や家族が病気になったときに、「病院に行かなければ」という行動を取ってしまうのです。
「治る病気」の原因は、主に病原菌やウイルスです。それに対し、「治らない病気」の根源は見えないストレスです。ストレスにより血流が悪くなってしまいそれが内臓機能をも低下させてしまう万病の元になっているのです。
医療費の無駄遣いを防ぐためにも、「治らない病気」は自分が作ってしまったものだという認識を持ち自分でストレスを解消するために何か出来ることは無いか考える必要があるのではないでしょうか。
健康は一生ものであり、まさしく持続可能なものでもあります。生まれることや死ぬことは自分の意思ではどうにもなりませんが、死ぬまでの人生は自分でコントロールできるはずです。人生を豊かにしていくためにも、健康アドバイザーには「学ぶ姿勢」を持ちつづけてほしいと考えています。
求めるのは「生き方を学び直す」意欲を持った人材
――株式会社都は静岡市からSDGsの取り組み企業と認定されています。
たまたま取引銀行の支店長の方に勧められて認定を受けたのですが、外部の方に評価していただいているのは有難いですね。
当社は現在女性スタッフが多数を占めていますが、子育て世代や年齢が高い方でも活躍できる環境を作っていきたいと考えています。
また、1つの製品を30年に渡り効果検証を重ねながら、安心・安全を提供し続けています。小さな事柄であっても少しでも世の中をよくするために取り組んでいきたいですし、今後も健康産業に係る企業として健康で社会に貢献できる取り組みを継続していきたいですね。
――まさに望月社長が提唱している「社会貢献」とは身近な人材の育成が基本だということでしょうか。
社会貢献とは、社会をよりよくするための行動です。なぜ社会貢献を行うのか。ほかでもなく我々が生きやすいように、生活しやすいようにするためです。
自分自身が社会を構成している一員だと認識したうえで、自分ができることで貢献していく。そのためにも、健康を失わず、きちんと働ける体を持つことが大切です。
当社では、経済や社会問題に関する社内勉強会も定期的に行っていますが、「なぜこうなったのか?」と気づくことから始まります。気づきは「必要なことは何か」考える力になるでしょう。
自分で考えることが探求心や向上心が自然と身につき、対応能力を養うことに繋がります。スタッフが学んだことはその家族へと伝わり、家族はまた友人へ伝える。社員教育も立派な社会貢献の一貫だと思うのです。
――まさに望月社長が提唱している「社会貢献」とは身近な人材の育成が基本だということでしょうか。
健康アドバイザーの仕事は、縁の下の力持ちとしての役割が強いですが、なくてはならない仕事だと考えています。
なぜなら、自分のためにも、家族のためにも、日本のためにもなる仕事だからです。
少しでも世の中の役に立ちたいと思う方、そして、さまざまな事柄に疑問を持ちながら取り組める方は、ぜひ一度当社に来ていただければと思います。実際の現場や患者さんの様子を見て学ぶことも多いでしょう。
当社での経験を通じて、「ご自身の生き方を学び直したい」と考えている方に参画していただけたら嬉しいですね。